試験概要
不動産鑑定士試験は、5月に短答式試験、8月に論文式試験があります。
短答式試験は受験資格不要ですが、論文式試験は短答式試験に合格して初めて受験可能となります。
5月の短答式試験に一度合格すると、同年8月の論文試験だけでなく、翌年8月の論文試験、翌々年8月の論文試験の受験が可能となります。ただし、その3回の期間内に論文式試験に合格しないと、再度、短答式試験からやり直しとなります。
短答式試験の合格率、難易度
短答式試験の合格率は年々上昇しており、30%~35%です。
過去問を何度か解けば勝負できるレベルに達すること、合格率の高さを考えると、大型資格の中では非常に易しい試験にみえます。
ただし、次に論文試験が控えていることから、相当な覚悟を決めて勉強してくる人や自分の能力に自信がある人が受験する傾向にあり、受験者レベルの質は高いです。
一概に比較はできませんが、短答式試験の難易度は、宅建士試験と同レベルかそれ以上です。
論文式試験の合格率、難易度
論文式試験の合格率も年々上昇しており、約15%です。
論文式試験の科目は、鑑定評価理論・民法・経済学・会計学の論文と、鑑定評価理論の演習になります。
鑑定評価理論の論文は2時間×2回の合計4時間、民法・経済学・会計学の論文は各2時間、不動産鑑定評価理論の演習は2時間と、合計12時間行われます。
鑑定評価理論は鑑定士試験のメインであり、鑑定評価基準を半分くらい暗記して、論点を見極め、取りこぼしなく論述していく必要があり、ハイレベルな競争になります。
他の科目も問題レベルは、司法試験・公認会計士レベルのハイレベルな問題が出題されます。ただし、これらは問題レベルが高いだけであり、平均点が30点台の時もあります。合格者もこれらを完璧に解けることはありません。
平成30年(2018年)論文試験の結果
平成30年の論文試験は、600満点中376点以上が合格となっております。
科目別結果、総合結果は以下のとおりです。
<科目別結果>
・民 法(配点100) 平均点 43.4 点
・経済学(配点100) 平均点 36.8 点
・会計学(配点100) 平均点 54.4 点
・不動産の鑑定評価に関する理論(配点300) 平均点 131.8 点
<総合結果 >
平均点 266点
合格点 376点
最高点 494 点
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