法令基準日:2026年4月1日/公開日:2026年11月7日。掲載する確認問題は当サイトの独自参考問題です。既に演習へ公開している問題を読み直し用に再掲しており、演習の問題数を追加するものではありません。
「10日前」「4日以内」「7日以内」は、数字だけで覚えると入れ替えやすい期限です。案内所の届出と建物の完了検査では、手続きをする人も、数え始める出来事も違います。公開済みの2問を使って整理します。
最初に「誰が・いつから・何をするか」を分ける
| 手続き・主体 | 基準となる出来事 | 条文上の期限 |
|---|---|---|
| 宅建業者の案内所の届出 | その場所での業務開始 | 開始日の10日前まで |
| 建築主の完了検査申請 | 対象工事の完了 | 完了日から4日以内に到達 |
| 検査実施者の完了検査 | 建築主事等による申請受理 | 受理日から7日以内に検査 |
完了検査の欄は、建築基準法6条1項の工事について、同法7条により建築主事等へ申請する場合の原則です。省令で定めるやむを得ない理由がある場合や、指定確認検査機関による別の手続きまで一律に説明する表ではありません。
案内所の届出:「どこでも案内所なら必要」とは考えない
本記事の事例は、20戸を分譲する案内所で売買契約の締結や申込みの受付を行うケースです。専任宅建士を置くべき案内所に該当し、免許権者と案内所所在地を管轄する都道府県知事の双方へ、あらかじめ届出を行います。専任宅建士の設置と届出は別の義務です。
根拠は宅建業法50条2項と同法施行規則19条3項です。案内・説明だけを行い契約や申込みを扱わない場所は、条件を分けて検討します。
実務の「最終受付日」まで数字だけで計算しない
条文の表現は「10日前まで」ですが、自治体の案内には「中10日」「満10日を空ける」、具体的には11日前までの受付が必要との説明があります。例えば東京都は、10月20日開始なら10月9日を最終受付日の例としています。実際の提出は、休日・受付方法を含めて届出先の最新案内で確認します。
確認問題:案内所/契約を扱う場合の届出
甲県知事免許の宅建業者Aは、乙県で自ら分譲する20戸のマンションについて案内所を設け、そこで売買契約の締結と申込みの受付を行う。宅建業法50条2項の届出について正しいものはどれか。
- 甲県知事だけに、業務開始後30日以内に届け出ればよい。
- 甲県知事と乙県知事の双方に、業務開始日の10日前までに届け出なければならない。
- 乙県知事だけに、最初の売買契約が成立した後に届け出ればよい。
- 専任の宅地建物取引士を置けば、案内所の届出は不要である。
正答と全4肢の理由を確認する
正答:2
- 誤り。免許を受けた知事に加えて案内所所在地の知事への届出も必要で、開始後の届出では足りない。
- 正しい。免許権者と案内所所在地の知事の双方が届出先。施行規則19条3項は業務開始日の10日前までの提出を求める。実際の受付日程は届出先にも確認する。
- 誤り。所在地の知事だけでなく免許権者への届出も必要で、契約成立後まで待つことはできない。
- 誤り。専任宅建士の設置と50条2項の届出は別の義務であり、設置によって届出が免除されるわけではない。
根拠:宅地建物取引業法31条の3・50条2項、同法施行規則15条の5の2・19条3項
完了検査:「申請する人」と「検査する人」の期限を分ける
建築主が行う申請は、工事完了日から4日以内に建築主事等へ到達するように行います。「4日以内に郵送したからよい」とは読めません。
これに対し、申請受理から7日以内という期間は、検査実施者が検査を行う側の期限です。建築主が申請を7日まで待てるという意味ではありません。やむを得ない理由による例外では、その理由がやんだ日から4日以内に到達するよう申請する規定があります。
確認問題:建築確認/完了検査の申請期限
建築主Aは、建築基準法6条1項の規定による工事を完了し、同法7条に基づいて建築主事等の完了検査を申請する。申請をしなかったことについて省令で定めるやむを得ない理由はない。申請期限の原則として正しいものはどれか。
- 工事完了日から4日以内に発送すればよく、到達日は問われない。
- 工事完了日から7日以内に申請が到達すればよい。
- 工事完了日から4日以内に建築主事等に到達するように申請しなければならない。
- 建物の使用を開始するまでは、工事完了から何日経過しても申請する必要はない。
正答と全4肢の理由を確認する
正答:3
- 誤り。7条2項は発送ではなく、工事完了日から4日以内に到達することを求めている。
- 誤り。申請の原則は完了から4日以内の到達である。申請受理から7日以内という期間は、同条4項の検査実施の期限である。
- 正しい。同条2項本文により4日以内に到達するよう申請する。やむを得ない理由がある場合は別の扱いとなるが、本問は除外している。
- 誤り。同条の申請義務と期限は工事の完了に基づいて生じ、使用開始まで無期限に先延ばしできない。
根拠:建築基準法7条1項・2項・4項
3つの期限を取り違えないチェック
- 案内所:開始に先立つ届出か、開始後の報告か。
- 完了検査の申請:発送日か、到達日か。
- 7日:建築主の申請か、受理後の検査実施か。
根拠と公式の確認先
- 宅地建物取引業法50条2項(e-Gov)
- 宅地建物取引業法施行規則19条3項(e-Gov)
- 東京都:50条2項の届出・最終受付日の例
- 国土交通省中部地方整備局:宅建業の申請・届出Q&A
- 建築基準法7条(e-Gov)
本文は上記の法令基準日に合わせています。リンク先で改正履歴を読む際は施行日も確認してください。
解説を読んだあとの復習
答えの番号ではなく、「誰が・いつから・何をするか」と「原則の例外」を一言で説明してみてください。その後に分野別演習へ戻り、同じ条件を問題文から拾えるか確認しましょう。この記事の確認欄は開閉式で、自動採点や履歴保存はありません。回答記録と苦手復習は演習画面を利用してください。
